居場所をください。
「貴也くん!」
そこに夏音が来た。
私もいるのに、貴也だけ。
ま、そうだろうけど。
「なに?」
夏音の顔はもうデレデレだ。
高橋の頃とは全然違うね。
「私の演技大丈夫かな?」
「さぁ?いいんじゃねーの?
初めてにしては。」
「ほんと!?よかったー!」
………なんか、違う。
夏音じゃないみたい。
こんな男に媚び売るような
そんか喋り方はしてなかったのに。
貴也もまんざらそうでもないしね。
知り合ったばかりの頃、可愛いって言ってたしね。
~♪~♪~♪
あーもう誰だよ、こんなときに。
"長曽我部さん"
………長曽我部さんかよ!
まだ20分くらいしかたってないのに。
「はい、なんでしょう。」
『よう、お疲れ。
会議終わったんだけどさ「はやっ!」
『で、今から迎えいくから
買い物いくぞ。』
「………はい?」
『あと5分で着くから外に出てろ。』
「………え、え?今?」
『今だよ。さっさとしろ。』
「え、仕事は?」
『自分のスケジュールくらい
ちゃんと把握しとけよ。
休みばっか覚えてるくせにな。
今日はもう仕事ねーよ。』
「えぇ!?だって
今日私朝からここにいるよ!?
じゃあもしかして今日も休みだったの!?』
『まぁそういわれればそうだけど。』
「なんだそれ…私どんだけ仕事ないんだ…」
『休み明けたらしばらく休みねーよ。
つーかもうすぐつくから。
さっさと外行けよ。』
「あぁ、そうだった。
今から行きまーす。」