居場所をください。
「お疲れ。」
「あぁ。」
「なに、不機嫌?」
「吉田夏音、めんどくせー。」
「あぁ、貴也のこと好きだもんなー。」
「自分がモテることを自覚してるから
ほんとだるいわ。」
「美鈴ちゃんなんて
本気で天然だと思ってるしね。」
「美鈴の方が本気でバカだからな。」
「人間関係不足なんだろうな、あの子は。
それがいいところなんだろうけど。」
いいところねぇ。
まぁ単純だしな。
「美鈴家にいんの?」
「休みの日まで俺が把握してるわけないだろ。
でもブログでは出掛けるって書いてたし
長曽我部さんも休みだから
二人で出掛けてるんじゃねーの?」
「ふーん。」