居場所をください。



それからご飯を食べ、

買い物に出掛け、

カフェにも入ったけど……


「お前らどんだけラブラブなんだよ。」


高橋はそればっかり言っている。


「全然そんなつもりないんだけど。」


「なんか、オーラがピンク。」


「はぁ?」


「俺といるときと美鈴の態度が違いすぎる。」


「それはほんとに無意識だね。」


「颯太が言ってた意味がわかるわ。」


「彼氏といる私が一番可愛いってやつ?」


「そうそれ。」


「私にはわからない。

貴也わかる?」


「俺にもよくわかんねーな。」


「別に使い分けてるわけでもないのに。」


「なんか雰囲気?が違うんだよ。」


「……ふーん、よくわからないね。」


「でも、俺は

普段の美鈴と長曽我部さんといるときの美鈴の

違いはわかるな。」


「長曽我部さんといるとき?

違う?」


「優しくなる。」


「え、うそ。

きつくなるんじゃなくて?」


「なんつーか

根っこの部分つーか。なんかな。

雰囲気。」


出たよ、雰囲気。

なんだそれ。



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