居場所をください。
「……ふーん、なるほどな。」
「長曽我部さんに最初
仕事の時はちゃんと笑えって言われたとき
絶対無理だって思ってたけど
今じゃ普通に笑えてるし仕事も楽しいし
私も変わったよね、ほんと。」
「美鈴は元々一高男子から人気あったけど
今はさらに人気あるしな。」
「はは、嘘バレバレ。
私普通に男子にもいろいろ言われてたし。」
「男ってのは好きな女に
ちょっかい出したがるもんだろ。
美鈴の彼氏だって最初はそうだったろ。」
「……まぁ…
ってなんでしってんの。」
「さっき彼氏からくわしーく聞いた。」
「いつの間にそんな話したの。」
「ま、いいじゃん。
彼氏も気になってたんだろ、ほんとは。
美鈴と仲良くする俺を。
今日俺を誘ったのも
俺と話をするためだったんだろ。」
「なんで?」
「美鈴バカ?
彼氏も嫉妬してるし、
俺に取られるんじゃないかって
心配してるんだろ。」
「……信用ないなぁ。」
「顔は喜んでるけど。」