居場所をください。

「それに、家出ちゃダメだよ。

弘希が出てったら誰がお母さんを支えるのさ。

お母さん、一人にしちゃダメだよ。

弘希がお母さんのエネルギー源なんだからね。

わがまま言ってないで甘えなさい。」


「うるせーよ。」


「ま、今日は泊めてあげるけど

自分なりにちゃんと考えて

明日はちゃんと話しなよ？」


「お前は親か。」


「姉でしょ？」


「ばばあだろ。」


「出てけ。」


「布団出すから。」


「で、誰。」


ずっと黙っていた貴也が口を開いた。

ちょっと不機嫌そうに。


「長曽我部さんの息子。」


「は？息子？俺らとタメなのに？」


「血は繋がってないよ。

連れ子。

でも今でも仲いいんだってさ。」


「……ふーん。」