居場所をください。
「美鈴。」
そこへ、服を置いてきた貴也が戻ってきた。
「どうした?」
「……長曽我部さんに関係ないって言われた。
長曽我部さんは私になんにも言ってくれないなって。」
「美鈴に余計な心配かけさせたくないだけだろ。
深く考えんなよ。俺もそうだったし。
言わなくたって、ちゃんとわかってくれるって
そう信じてんだよ。」
「そんなの寂しいよ。
私は関わってちゃダメみたいで。」
「……だったらさ、
俺のことだけ考えとけよ。」
貴也はそういって私にキスをした。
長くて、深くて……私はもう必死だった。
「……俺邪魔?」
貴也のキスに必死になっていると
突然聞こえた弘希の声。
その声に思わず貴也を押して離れた。
「……すげー邪魔。」
「ちょ、貴也!」
「そ。悪いな。
でも今晩はここで寝るんで
一晩くらい我慢してくれよ。」
……あんなキスを見られるなんて…
恥ずかしすぎて顔が……
「お風呂入ってくる!」
その場を離れるのが一番だね。