居場所をください。


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「貴也~出たよ。」


それから一言も発っさず、

俺はソファに座ったままテレビを見ていた。


「……ちょい来て。」


出てきたばかりの美鈴を

寝室に引っ張った。


「どうしたの?」


「美鈴、ここで待ってて。」


「え、なんで?」


「……いいから。な?」


俺が優しく微笑めば美鈴はきっと……


「わかった。」


ほらな。


「あいつと二人きりになんなよ。」


「ふふ、なんだ。

嫉妬?」


「うるせーよ。」


「はいはい、わかったよ。

早く出てきてね。」


「おう。」



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