居場所をください。
なんかむしゃくしゃするけど
とりあえず風呂に入った。
美鈴待たせてるしな。
「うわ、もう出てきたのかよ。」
「俺は長湯しねーから。」
「ま、美鈴の話っつっても
あんまりねーけど。
父さんが仕事の時にここで待ってたり
飯食ってただけ。」
「……そんだけ?」
「そんだけ。
あとは電車止まって俺が帰れなくなってたときも
ここにいたり。」
「ふーん。」
「つまんねー反応。
さっきまで面白かったのに。」
「遊んでんじゃねーよ。
で、彼女いるくせに
女のところに泊まりきてていいのかよ。」
「バレないし。
結果的にあんたもいたから
別にいいんじゃねーの?
彼女がいるからとかで縛られんの
俺、無理だから。」
ふーん。