居場所をください。
「弘希、私たちもう寝るけど。」
「あ、そう。
俺も勝手に寝るからどうぞ。」
「おやすみ。」
俺はドアのとこで待ってただけけど
美鈴はすぐに戻ってきたから
俺もすぐに寝室へと入った。
「明日朝何がいい?」
「なんでもいいよ。」
「それが一番困るってば。」
こんな会話してると
改めて一緒に住んでるんだな~と
実感する。
俺が押し掛けただけだけど。
「はぁー」
「なにベッド倒れこんでんだよ。
そんな疲れた?」
ベッドに倒れこんだ美鈴の横に
俺も横たわる。
「沖野さんのライブ、
すごかったの。
すごい世界観だったよ。」
「へぇ。」
「興味なし?」
「それでなんで落ち込み気味なわけ?
別に美鈴は美鈴じゃね?
悩む必要ないだろ。」
「そうじゃないんだよー。」
「じゃあなんだよ。」
「……それは言えないけどさ。」
「なんで?」
「そのうちわかるよ。」
……なんだよ。