居場所をください。
シャワーを浴びて
トレーニングルームへ戻れば、
今度は貴也が走っていた。
「あれ?仕事は?」
「時間変更で13時からになった。」
「へー、そうなんだ。
稽古頑張ってね。」
「おう。」
「あ、じゃあお昼一緒に食べようよ。
マスターのとこで。」
「いいよ。
俺ここにいるから終わったら来て。」
「うん、わかった。
じゃあ私は会議室へ向かおうかな。」
「長曽我部さんがここに迎え来るってさ。」
「あ、そうなの?
連絡してくれたんだ?」
「じゃなきゃ長曽我部さん
美鈴んちまで行っちゃうだろ。」
「はは、そっか。」
「……にしてもよくくびれてんな。」
「ふふ、まぁね。
くびれてないと、いくら細くても
寸胴に見えるからって長曽我部さんが。
ただでさえ胸もないし
ここで女らしさを作れってさ。」
お腹を出す機会が増えたから
長曽我部さんは最近
くびれにもうるさい。
よくわかんないけど
くびれを作るための体操も
自分なりに調べた結果だ。
「あんまくびれても気持ち悪いし
ほどほどだけどね。」