居場所をください。
会議室につけば
知らない大人たちと隼也と
隼也のマネージャーさん。
「お待たせして申し訳ありません。」
いや、別に私遅刻してないけどな。
っていうかなんの打ち合わせ?
隼也と、って。
「いえ、こちらが早く到着してしまったので。」
ほんとだよ。
あと10分はあるって。
「美鈴、そこ座れ。」
はいはい。
で、なんの打ち合わせでしょう。
と思っていると長曽我部さんが話し始めた。
「8月20日にファッションショーがあるんだよ。
美鈴と隼也は二人でイメージモデルやってるだろ?
だから二人でランウェイ歩いてもらう。」
…ファッションショー、か。
初めてだね。ランウェイ歩いたことないよ。
「そのファッションショーは
10代をターゲットにしたショーだから
二人はぴったりなんだよ。
現役高校生だからな。」
無自覚だけどね、学校行ってないから。
「ってことで二人のサイズを計りに来たのと
服の打ち合わせとか。」
ふーん、なるほどね。
それから一通り挨拶をして
名刺をいただいて
私は秋山さんと言う女の人に
全身のサイズを計られた。
「でもなんで細かくサイズがいるんですか?」
「ファッションショーで来ていただく服は
商品とは別に着ていただく方に
ぴったりのものを作るのです。
その方が見映えが良くなりますので。」
へー、なるほど。