居場所をください。
とはいえ貴也とは会うことすらなく、
時は過ぎていった。
そして今年もクリスマスが訪れます。
「今日も仕事か。」
「CD出来上がったみたいだから
まずはそこの確認からな。」
今日も長曽我部さんと一緒に出勤です。
「クリスマスなんて関係ないね。」
「そもそも過ごすやついねーだろ。」
「そうだけど。」
私には長曽我部さんしかいない。
結局ね。
それから私たちは会議室へ向かった。
「お疲れさまです。」
「お疲れさま。
早速だけどCDが完成しました。」
私は出来上がったCDを見た。
CDとDVDの二枚組か。
「うん、いい。
長曽我部さんは?」
「いいと思う。」
「じゃあこれで進めていきます。」
「よろしくお願いします。」
「これはサンプルなんでよかったらどうぞ。
誰かにあげてもかまいませんよ。」
そういって私に5枚渡した。
「ありがとうございます。」