居場所をください。
それから私は弘希を連れ回し、
イチゴ飴に、やきそば、からあげ、
かき氷、ラムネ、わたあめ、たこ焼き、
ステーキ串を買って長曽我部さんのところへ戻った。
「……ずいぶん買ってきたな…」
「からあげなんて何年ぶりだろー!
イチゴ飴は初めてだよ!
リンゴ飴とか憧れてたんだけど
弘希に食べるの大変だからイチゴにしとけ
って言われてイチゴ飴にしたの!
長曽我部さんなに食べるー?」
「なんでもいいわ。」
お祭りってなんで全てが美味しそうに見えるんだろ。
食べ物ばっかりだよ。
「あのさ、父さん。」
私がるんるんでイチゴ飴を開けてると
弘希が私を挟んで長曽我部さんな話しかけた。
「ん?」
「俺、すぐには決められねーから。
また母さんと話すから。」
「わかったよ。」
ふふ、よかったよかった。
「はい、弘希!」
私がたこ焼きを1つとり
弘希に差し出したのに………
「………いや、俺はかき氷でいいわ。」
拒否られた。