居場所をください。
「美鈴ちゃーん!
支度終わったー?」
そこにノックもせずに
ハルが入ってきた。
「あ、うん。」
「美鈴ちゃんめっちゃ緊張してるでしょ!」
「もうどうしよう!
なんで長曽我部さんいないの!」
「ま、まぁまぁ……落ち着いて。」
もう緊張に耐えられなくて軽くパニック。
ハルもそんな私を見てパニック。
「ってか今回のTシャツ
めっちゃ俺好み~。」
「でも似合わないね。」
「う!そんな冷めた顔で言わないで!」
今回はロイヤルブルーに
白でツアーロゴを入れたもの。
時間がなくてあんまり代わり映えしないけど。
沖野さんは衣装替えがあるみたいだけど
時間があまりない私は
グッズのTシャツにショーパンスタイル。
今回は踊るしね、激しいやつ。
「悪いな、遅れた。」
「長曽我部さん!」
そこに長曽我部さんがきて
とりあえず抱きつく。
「どうした?」
「美鈴ちゃん、もう緊張しすぎて
ちょっとこわれてますね。」
佐藤さんが軽く笑いながらそう言った。
笑いながら。バカにしてるね、確実に。