居場所をください。
スタッフさんの話だと
ファッションのこと中心のトークショー
とのことだったのに
話題はほぼ恋愛の話で、
そのまま、トークショーは幕を閉じた。
「あんなんでよかったのかな。
ファッションショーなのに。」
「まぁいいんじゃね?
そこそこウケてたし。」
「ウケてたー?」
「ってか貴也はなんであそこで笑ったわけ?」
「いや、なんか色々思い出して。
あと、こいつすげー質問するなーと思って。
今思い出すとあの頃がアホらしくて。」
「まぁそれはなんとなくわかるけど。」
「私あの頃めっちゃ悩んでたし。」
「ま、美鈴がちゃんと考えて
それなりに答え出してくれたから
今となっては笑い話なんだけど。」
「隼也とあのまま気まずくなるのは
絶対嫌だったしね。」
ほんと、あの頃はすっごい悩んで
なんにも集中できなくて
貴也とも気まずくなっちゃって
あの頃はどうなるかと思ったけど
あんだけ悩んだことも無駄じゃなかったよね。
こうやって3人、一緒にいられるなら。