居場所をください。
この時間は小さい子しかいない。
すっごい気が楽だ。
私はまとめてあった荷物を持って
ママのところへ向かった。
「ママ、私行くね。」
「頑張りなさい。」
「ありがとう。
いつか恩返しするからね。
また遊びに来るね。」
私はママに抱き締められてから
施設を出た。
16年、お世話になりました。
「おう、荷物すくねーな。」
「まーね。お金ないし学校のは捨てたから。」
「じゃあ行くか。」
そう言われ、また車に乗り込んだ。
しばらくしてついたのは都心のマンション。
「……………ここ?」
「荷物持つ。」
「紳士だね。」
「まーな。」
私たちはエレベーターに乗り込んだ。