居場所をください。
「長曽我部さん、なんだって?」
「今から美鈴の新居に一緒に来いって。」
「そっか、じゃあ行こ。」
俺は美鈴についていき、美鈴の新居に向かった。
「美鈴、いつ引っ越すの?」
「まだ未定~。」
「そっか。」
なのになんで俺まで呼ばれたんだ?
ま、いいや。
「隼也は休みの間実家帰るの?」
「俺?29日の夜帰るよ。
31日の夜には戻らなきゃだけど
まぁ新幹線で一時間くらいだしいいかな。」
「へぇ、そっか。
でも楽しみだね。友達多そうだし。」
「でもな、俺がこの世界入ったから
本当の友達とそうじゃないやつがいるよ。
俺と仲良くしとけば自慢になるから
みたいなやつもいるから。」
「なにそれ。」
「美鈴の友達はそうじゃないからいいよな。
量より質で。」
「……………まぁ。
私の場合全然友達がいなかっただけだけど。」
「俺はそれがちょっと羨ましい。
ないものねだりだけどな。」