居場所をください。
「部屋ここ。」
美鈴はそういってインターホンを押した。
そして中からは長曽我部さん。
「おう、よくきたな、隼也。
ま、入れよ。」
俺らは中に入った。
結構広いなー。
「家賃高そう。」
素直な感想をいってしまった。
「会社が半額払ってくれるの。」
「え、なにそのシステム。
俺もそれお願いしたいし。」
「隼也は稼いでるだろ。
お前の給料なら自力でこういうとこ住める。」
いやいやそうだけどさ。
でもねぇ。
「美鈴だけずるい!」
本音。
「美鈴は社長もお気に入りだからな。」
「俺はお気に入りじゃないのか。
社長ひどいな、全く。」
俺がそんなことを言ってると
突然美鈴が笑った。
「………美鈴がそんな笑うの初めて見た。」
「あはは、ごめん。
隼也がかわいそうで。」
「笑いすぎだし。」
こいつ、こんな明るかったっけ。