居場所をください。
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「それで?明奈の話って?」
「あー、うん。」
私たちは二人から見えない位置に来て
とりあえず階段へ座った。
「明奈ちゃん、貴也に
今から告白するから。」
「は!?」
「ちょ、声大きいって。」
「え、ちょ待って。
え?明奈の彼氏って俺だよね?」
「うん。
貴也の彼女は私。」
「いや、それでなんで明奈が貴也に?」
「明奈ちゃんが前に進むため。
誠くんがもう嫉妬しないように。
大丈夫、明奈ちゃんは
誠くんを捨てたりしないし。
私も、貴也に告白できないまま
貴也が赤堀さんと付き合ったって聞いたとき
ほんっとにショックだったの。」
「………だからってなんで今さら?」
「今だから、でしょが。
とにかく大人しく待ってなさい。
私、飲み物買ってきてあげるから。
ここにいなさい。」
「……美鈴ちゃんってそんなキャラだったっけ。」
「もともとかなりきつい性格ですけど、私。」
そういって私は
向こう側にある自販機へ歩き出した。