居場所をください。
「お疲れさまです。」
「おう、貴也お疲れ。
すげー花だな。」
「クランクアップなんで。
一旦帰って花置いてこないと」
貴也は、大きな花束をもってここまで来た。
「佐藤さんと一緒?」
「いや、タクシー。」
「ふーん、そっか。」
「じゃあ送るわ。さすがに目立つし。」
「え、もう終わり?」
「まぁあとは急ぎでもないしな。
このアンケート明後日までに頼むわ。」
「……基本的には長曽我部さんって
アンケート渡すのギリギリだよね。
これけっこう時間かかるのにー。」
「ちなみに貴也にも同じのあるから。」
「えー、俺もですか。」
「映画公開日前の生放送で使うから。
じゃあ行こう。」
私たちはそれぞれアンケートを受け取り、
長曽我部さんと共に立ち上がった。