居場所をください。



数時間後ー


「……………眠い。」


年を越す前に限界が来そうです。


「俺に寄りかかんな。」


「いいじゃん、ケチ。」


「はぁ?」


「ケチって言ってんの!」


むにっ


「俺にそんな口聞いていいと思ってんのかよ。」


両頬をつねられました。


「いひゃいいひゃい!」


「ふっははは、ウケる。」


……………声だして笑ってるよ!

貴也が!うわー、レア。

キュン死しそう。


「は、離してよ!」


「はいはい。」


……………まだ笑ってるし。

顔が熱いです。


「もー女の子の顔をつねるなんて。」


「へー、女だったのか。」


「なにそれ、ひど!」


そんなこという間も貴也は笑顔で……………


「でも目覚めたろ。」


そんなこという笑顔がかっこよくて

貴也を誰にもとられたくないと本気で思った。


こんな顔を独り占めできる私は幸福者だ。


< 369 / 4,523 >

この作品をシェア

pagetop