居場所をください。
長曽我部side
***
…………真っ暗、か。
とりあえず歩いてみるか。
海についた俺は、
前に美鈴が座っていたところへと向かった。
………だけど、そこには誰もいなかった。
ハズレ、か…。
~♪~♪~♪
ん?…大和か。
「もしもし?」
『あぁ、俺。
里美さんから聞いた。
ひかるも探してんだって?』
「あぁ、まーな。
今とりあえず海に来たけど
真っ暗だわ。」
『海ってどこの?』
「あー、渋谷からは遠いけど
台場の廃れた海岸。
…………ん?」
『どうした?』
「今、どっかで男の笑い声がした気がした。」
だけどそのあとすぐに
「イヤ!!」
女の叫びが聞こえた。
「美鈴…」
今の声は確実に美鈴だ。
あれ…あの小屋か!!
「大和!美鈴いた!
すぐに位置情報送るからすぐ来い!」
俺はそういって電話を切り、
走って位置情報を大和に送った。
「美鈴!!」
俺は、小屋について思いっきりドアを蹴破った。