居場所をください。

私は大丈夫だから




***


「和也、ごめんね。」


「………美鈴…」


私に向けられた和也の顔は

やっぱり昔の和也の顔だった。


「私たち、ずっと一緒だったもんね。

小さい頃から一緒に育ってきたんだもんね。

…………ごめんね。」


「美鈴…」


和也は私を見て、私に手を伸ばしてきたけど


「……っ…」


その手はもう怖くて、

触られるのが怖かった。


「……俺も、ごめんな。」


私が拒絶したことで、

和也は私に触れようとしたのをやめた。


「俺さ、ずっと美鈴が好きだった。」


「うん。」


「…バカで、ごめんな。」


「うん。ほんとだよ。」


なんで…薬になんか…


「ひかる、こいつ外にいたけどどうする?」


樹生さんが連れてきたのは

外にいた大橋かなだった。


「美鈴、こいつもか?」


「………うん。」


「わかった。」



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