居場所をください。



「すげー可愛い子だな。」


誠が小さな声で言ってきた。


「うるせーよ。」


俺は美鈴の隣に座った。


「ねー、長曽我部さん

テレビつけるよー?」


「はいはい、どーぞ。」


もう隼也が出る番組の時間か。


「さっきね、隼也から電話来たよ。

ちゃんと見てろよーって。」


美鈴が微笑みながら俺に言ってきた。


「本番前なのにのんきなやつだな。」


「隼也らしいでしょ。」


「隼也って大谷隼也?

貴也仲いいわけ?不仲説出てんじゃん。」


俺と美鈴の会話を聞いて

誠が聞いてきた。


「別に仲いいけど。

その不仲説一体どっから出てるわけ?」


「知らねーよ。噂だし。」


ほんと適当な噂が飛び交ってんな。この世界。


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