居場所をください。
撮影を終え、原宿へと向かえば
すでに15時半を回っていた。
「………人が多い。」
「まぁ時間も時間だしなー。」
中学生や高校生だろうか………
10月だから修学旅行もありえるか………
とにかく制服姿の人たちで
原宿は溢れかえっていた。
「そういえば今日は隼也、
まったく変装してないね?」
「お前らがしてないのに
俺だけしてても意味ないだろ。」
そりゃそーだ。
「で、なんで原宿きたわけ?」
「機種変しようかと思って。
スマホの。」
「………はぁ?」
「私は昔からここなの。
ここが一番近いから。」
「………すげー都会者発言だな。」
「はい、行くよ!」
呆れる隼也をおいて
私は貴也と歩き出した。
なんせ予約した時間が
迫りに迫っているから。