居場所をください。



私がみんなに笑顔を向けていると

次に口を開いたのは

あらかじめ話をしておいたハルだった。


「でもさー、長曽我部さんって「ハル!」


そんなハルを、瞬が遮ったのだ。


「…長曽我部さんって…なに?」


「あー、ううん。なんでもないよ。」


なんてハルが口を濁すけど

それで誤魔化されるほど

私はバカでも鈍くもない。


「………なに?」


早く言いなさいよ。

あんたはなにか私に隠し事をしてるのかな?ん?


「………長曽我部さん、

別に退社する訳じゃないんだろ?

だから結局美鈴ちゃんのこと気にして

いろいろ言ってきそうだし

やる意味あんのかなーってだけ。

長曽我部さんって美鈴ちゃんのこと

だいすきだから。

ってことをハルも言いたかったんだよ。」


「はぁー?」


なんだそれ。


「長曽我部さんが美鈴ちゃんの担当から

外れることは聞いてたんだよ。

その時、ハルと俺で話してたんだよ。

マネージャーじゃなくなったとしても

あんまり変化無さそうって。」


「んー、まぁけじめの問題だよ。」


っていうか知ってたんだ。

いつの間に………


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