居場所をください。



………まぁでも、

瞬はダンサーしきってるだけあって

いろんな情報が長曽我部さんや

佐藤さんから流れ込んでるだろうし

知ってて当然なのかな。

むしろ私が知らなすぎなのか…


「はいはい、とにかく

長曽我部さんがいない間に

みんなで練習しておくこと。

ここには8人だけど

当日は長曽我部さんをステージにあげるために

長曽我部さんもこのメンバーに

加える予定だから。」


「え、そうなの?」


佐藤さんから驚きの事実。

私には知らされてなかったよ?


「ハンドベル用意してることが

長曽我部さんにバレちゃって。

だから美鈴の要望でみんなでやる

ってことにしてあって、

長曽我部さんの許可ももらってあるから。」


「え、うそ。本当に?」


絶対いやがるから

当日むりやりステージにあげるつもりだったのに…


「俺もなかなかいい仕事するでしょ。」


「あはは、本当だよー。

ありがと!

じゃあ余計にみんな頑張ってよね!」


「でも美鈴ちゃんはやらないの?」


「私は指揮だもん。」


「指揮?……いる?」


「いるよ!!」


………といっても、掛け声だけかもしれないけど。



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