居場所をください。



「お前は、俺が咲かせた花だから。

それを見てほしいんだよ。」


花…か。

ちゃんと覚えてるんだね。


「……まだ咲いてない」


「え?」


「わかった。」


「え、うそ。まじで?」


「その代わり、客席じゃなくて裏。

働いてもらって。じゃなきゃ認めない。

水を渡す役とかでいいから。

それができないなら来させないで。」


「わかった。ありがとな。」


「……別に。」


ちょうどいいや。利用させてもらおう。

散々利用されてきたんだ。

私も利用してやる。


「飯は?食ってけよ。せっかくだし。」


「もういらない。

ごめん、もういいや。」


やっぱり、私はあそこにはいられない。

私の入っていいところではない気がして仕方ない。

受け入れられてない。


「ごちそうさまでした。」



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