居場所をください。



それからお風呂に入って、

出た頃には貴也がもうパソコンに向き合い

ブログを書いていた。


「貴也は今日なにしてたの?仕事?」


「そ。

夕方からは空きだったから買い物にな。」


「え、なにかったの?」


「秘密。」


「えー、怪しい。

あ、そうだ。咲さんからお土産もらったよ。

お茶碗だって~。」


貴也のとなりに座って

咲さんからいただいた袋から

箱を取り出した。


「茶碗?」


「夫婦茶碗だってさ。

……あ、かわいー!」


プルメリアか……立体になってるし

すっごいかわいい。

花がいっぱい咲いてる……


「完全に美鈴好みじゃん。」


「あんま好きじゃない?」


「俺は別になんでも。茶碗だし。

ただ俺のキャラには合ってるかもなー。」


そういって貴也がグレーの方を手に取り

眺めていたけど

やっぱりこういう可愛さもかなり似合う。


「ね、写メ写メ。」


私は薄いピンクの方を持ち、

貴也と一緒に写メをとった。

ブログ用にね。


「明日の朝は和食で決まりだね。」


「そうだな。」



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