居場所をください。
「ごめん、お待たせ~。」
遅れて大人の人たちがきた。
会うの二回目なのに名前を覚えていない。
「美鈴さん、デビューまであと2週間だね~。
あっという間だね。」
「そうですね。
やっとここまできました。」
「えっと、歌詞のチェックは済んだんだけど
あれでいいよ。
もう一曲も頑張ってね。
で、MVなんだけど今回はダンスじゃなくて
演技でいこうと思う。」
「演技、ですか…。」
「そう。美鈴さんともう一人の男の人と
恋人役をやってほしい。」
うわ、まじか。そっち系か。
「で、相手役はうちの事務所の大谷隼也。
確か仲良いよね?」
「あー、はい。」
「ならよかった。
じゃあ隼也とMVお願いね。
台本はこれで、来月撮るから。」
「はい。」
「2曲目も来月末にはレコーディングしたいから
早めにお願いします。」
「はい。」
「ごめんね、映画の関係で今回早くて。
ジャケ写とかは3月だから。
えーと、今回は以上です。
お疲れさま。」
そういって出ていった。