居場所をください。
━━━━━━━━━━━━━━・・・・
「ありがとうございましたー!!」
今日も全力で叫んで
全力で手を振った。
幕が完全に下りるまで。
ステージのライトが消えるまで。
そして、ライトが消えた瞬間
私のスイッチも切れた。
そのままそこに、座り込んだ。
「お疲れ。立てるか?」
「……長曽我部さん…
うん、立てるよ。大丈夫。」
私を迎えに来てくれたのは
いつも通り、長曽我部さんだった。
私は一人で立ち上がって
また長曽我部さんの手を握って
歩き始めた。
そしていつも通り、
最後のアナウンスを喋り終えたところで
「明けましておめでとう!
今年もよろしくねー!」
私もそのまま思いっきり叫んで
シャワー室へと戻った。
ぐっちゃぐちゃな顔をさっぱりしたかった。
幸せや寂しさ、感謝
いろんな感情が、この顔が物語っている。
「……疲れた…」
生きてきて、こんないろんな感情が
いっぺんに沸いたことがないから
私の頭は沸騰寸前だ。