居場所をください。



映画挿入歌として作らされた曲。

最初は苦労したけど

施設を出て、藍子と仲良くなってから

藍子を想って書いた歌。


施設から出られた喜びを知る私だけど

でも、施設に迎えに来てくれた子を

送り出すときの気持ちも私はよく知っていた。


置いていかれた感情

妬ましい感情


そしてそれが同室者だった時は特別

孤独感までもが襲ってくる。


それを知っていたから

知っていたからこそ、

藍子を想って書いた歌。


「"だから怖がらなくていいよ

僕は離れていかないから

弱音を吐いていい

涙を流してもいい

僕が必ず全て受け止めるから"」


……そっか、今また私は

誰かを送り出す番。

それがどれだけ寂しいことかを

私は知っていて、

それを知っているがために

この歌詞を書いたということを

私が知ってしまっているから


今、沖野さんが歌っていることが

こんなにも寂しく思えるのかな。


体は離れるけど

心は決して離れていかないって

そういう決意の歌だから


それが沖野さんから

伝わってくるから


送り出すことが寂しいことじゃないって

私はやっと、知れたのかもしれない。


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