居場所をください。
「お早うございます。
よろしくお願いします。」
「おう。昨日の歌はよく声が通ってたな。」
「ありがとうございます。」
「じゃ、腹筋350からな。」
相変わらず鬼だ。
なんて文句は言えないけどさ。
それから発声を済ませた。
「今日から新曲な。
レコーディング早いんだろ?
さっさと進めないとな。」
「はい。」
先月からレッスンの数が減った。
仕事の数が増えたから。
だから一回一回大事にしないとね。
それから2時間のレッスンを終えた。
「五十嵐は低い声が苦手だよな。
音域広げねーと。」
「はい。」
「ま、とりあえず今は高いままでいいけどな。」