居場所をください。

……あぁ、この曲…
確か瑠樹の披露宴の入場曲だった、ような……

あの時はちゃんと聴けなかったけど新曲だったのか…


『今も色鮮やかに覚えてる
あの日あの時あの場所で
僕や君が笑って泣いて悩んだこと
そうやって僕らはここまできたんだ

なにもなかったここに
ひとつひとつの足跡を残す
そうやって居場所ができたんだ

あの日僕らは同じ紙を広げた
そう これから先僕らはこの紙に
僕らだけの地図を描いていく

いつだってそうやって
生きてきたんだから』


瑠樹の披露宴で使われた曲、というか
披露宴のために作られた曲だから、当然瑠樹用、瑠樹宛の曲だと思って聴いてた、んだけど……


『たまに遠回りをしたこともある
怒ったり壁にぶつかったり
互いを傷つけてしまう日もあったね
でも そうやって僕らはここまできたんだ

あの日僕らは同じ紙を広げた
Ah 真っ白だったはずのこの紙にも
いつの間にか色鮮やかになっていて

いままでもこれからも
描いていこうね』


……もしかして、長曽我部さん宛か？とも思えてきた。

でも、


『あの日僕らが広げた紙は
もう 二人だけのものではなくなっていて
そこにある幸せと共に増えていて

あの日から始まった旅路
そう ずっとこれからも僕らはここで
一緒に生きていこうじゃないか』


なんとなく、"二人だけ"とか"一緒に生きていこう"が長曽我部さん宛らしくないというか
長曽我部さんならもっと……という感じ。長曽我部の時よりちょっと軽い。


瑠樹でもなくて、長曽我部さんでないなら……


『強くなりたいと願ったのはあの日
守っていくものができたから』


もしかして、これは俺宛、か……？