居場所をください。



『みんな覚えてるかな?私がはじめて全国ツアーを回った年のこと。その年の年末に、長曽我部さんの離任式をやってことを。』


離任式…って、あれだろ?俺がプロポーズした、あの日のやつ…だよな?


『私がデビューする前からずっと私を支えてくれた長曽我部さんが、今日ついにAプロ社長へと就任しました!
正直、いまだに私のブログにはちょこちょこ出現するし、ライブにも来るし、ライブDVDにも出てるからみんなにはお馴染みの人だろうけど、ついに長曽我部さんも社長となり、これからますます私のそばにはつかなくなるでしょう。

これからもっともっとみんなに会えることが減るでしょう。

正直言うとね、私もちょこっと寂しい。
だって長曽我部さんは本当にずっとずっと一緒だったし、去年のツアーのプロデュースも手伝ってもらったくらいだったから…

今年からはそれもしてもらえない。
だから今年のツアーから、私がオールプロデュース。

そうやって、私はまたひとつ階段を上る。
長曽我部さんがマネジャーだった頃、私たちはいつも一緒に上ってきたこの階段。
それが、マネジャーじゃなくなってからは私が辛いときだけサポートしてくれるようになり、
今日からは、ひとりでこの階段をのぼっていくことになりました。

…でも、それが寂しいことじゃないってことを、私ももうわかってるつもり。』


きっと今まで語られなかった美鈴の本音。
写真は一枚も挟まず、言葉だけで語られている。


『今日からが新しい私の始まり。
そして、新しいAプロの始まり。

長曽我部さんはいつだって長曽我部さんのまま、本当に厳しくて鬼のような人です。
だからこそ、長曽我部さんを嫌う人も事実です。』


そう、綴られている。


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