居場所をください。
『長曽我部さんは本当に厳しい人だから。
それに、何回も私もむかついたから。
だからね、長曽我部さんのことを嫌う人ももちろんいる。綺麗事は言えない。好きな人がいる分だけ、嫌いな人もいることは事実です。……好きな人が多いことを願うけどね。
でも、その人に長曽我部さんを好きになれとは私は言えない。
言ったって、その人に伝わるわけないんだもん。その人自身が気づかなきゃ、無理なんだもん。
…でも、でもね
もし、長曽我部さんのことが嫌いで、Aプロのやり方がいやだ!!ってなってもし今後、もし、だよ?
もし今後、この事務所の人が独立して違う事務所を設立する、ってなっても、私は絶対にここから動かない。
絶対にありえないんだけど、もし私のマネジャーの佐藤さんが独立するって言っても、私は絶対にここに残る。
佐藤さんは長曽我部さんのこと尊敬してるから、そんなこと絶対にありえないんだけどね!笑
でも、今までさんざんお世話になってきた佐藤さんが独立すると言っても、私は絶対にここにいる。
逆に、長曽我部さんが辞任を求められて社長の座を降りて独立したら、私は絶対に長曽我部さんについていく。
私にはずっと支えてきてくれた佐藤さん、貴也や隼也とか、たくさんの大人たちが回りにいるけど、それでも
私を見つけて、私にいろんなことを教えてくれて、ここまでしてくれたのは長曽我部さんだから。
もちろん長曽我部さんだけなわけじゃない。わけじゃないけど、それでも長曽我部さんがいなかったら絶対に私は今ここにはいないから。
長曽我部さんがいなきゃ、ありえない現実。
ライブやってさ、みんなの笑顔見てさ、っていうのが私の中では今最高に幸せな時間なわけですよ。
そんな幸せな時間を仕事にできるって、最高なんだと思うんですよ』
・・・あれ?
なんか、さっきまで真剣だったのにだんだん崩れてきたな…
ライブでもそうだけど……だんだん始まることグダグダ感。
……まぁこれも美鈴らしさってことですかね…
『だからね、みんなに出会えたのも長曽我部さんのおかげなわけですよ。
だからさ、みんなに長曽我部さんにありがとうを伝えましょう。
せーの、長曽我部さん、ありがとうー!!』
・・・なんだそりゃ、おい。
いい加減にしろやって感じになってきたぞ。
これをさっき俺の横でカタカタと一生懸命入力してたのかよ。超真顔だったけど。