居場所をください。

美鈴side




「うわ、今回の衣装かわいい。」


なんだろう、普通の服っぽいけど…

完全流行無視だ。

でも、私は結構好き。バランスいい。


「美鈴が時代を作らなきゃだからな。」


「……………そういうことね。」


「昼の生放送、すげー反響。

ツ○ッターとかいい反応ばっかだしな。

若い子ばかりじゃなくて、主婦層にも。」


「え、本当?

すっごい嬉しいんだけど。」


「もっと喜ぶことを教えてやるよ。」


長曽我部さんはそういうと

パソコンでなにかを調べた。


「ほら、これ。」


見ると、それは沖野さんのブログ。


えーと?


"人にどんな過去があっても

それは今のその人を作り上げた証だから。


どんな過去があろうと

今その人が素晴らしければ

きっと、素晴らしい過去を過ごしてきたのだろう。


どんな過去であっても大切な時間。

それを他人がとやかく言うのは違うよね。"



「これ…。」


「しかも。」


下にスクロールすると

前共演したときの私との写真…。


「やばい、泣きそう。」


「それはマジでやめろ。

メイク崩れる。もうすぐ本番。」


「……………頑張れるわ。」


「おう、頑張れ。」


一人でも多く伝わればいいな。


< 525 / 4,523 >

この作品をシェア

pagetop