居場所をください。
「貴也から別れたいと言う話は聞いてたんだけどな。
まさかこんな展開になるなんて俺もさすがに驚いた。」
「え、貴也から?
でもブログの内容からして
赤堀さんから別れを切り出した感じなのに…。」
「とにかく話を聞くしかない。
記事を削除しようと思ったけど
沙耶香のやつ勝手にパスワード変えたらしくて
ログインすらできねー。」
まさかこんなことになるなんてね…。
「でも、私のマンション知ってる人なんて
ごくわずかだよね?
こっそり見られてたのかな…。」
「あんなとこ、こっそり見られねーだろ。
見てたならバレバレ。
こっそり見られねーようにあそこを俺が選んだんだ。」
「だよねぇ…。
ってことは私のマンション知ってる人が
赤堀さんに伝えたってことだよね…。」
「そうなるな。
誰が知ってる?」
「貴也と隼也と長曽我部さんと永田さん…。
知ってるなら社長も知ってるかな?」
「社長は少なくとも住所は知ってるな。」
「高校の友達はみんな呼んだことないし…。」
「そうか。」
あーもうなんでまたこんなことに…。