居場所をください。
「はぁ、お腹すいた~!」
朝から呼び出されたからね。
私はあくまでも私の予想を長曽我部さんに話し、
食堂へ向かった。
「ったく、しかたねーな。
とりあえず俺は調べるしさっさと食えよ。」
「はーい。」
私は食堂で朝御飯だ。
「長曽我部さん、テレビつけて。」
「はいはい。」
テレビがつくと、いきなり貴也だった。
「え、貴也!生だよ、長曽我部さん。」
私がそういうと長曽我部さんは
パソコンからテレビへ視線を移した。
『お騒がせしてすみません。』
恐らく、赤堀さんのことだろう。
『松野くん、赤堀さんのブログの件は本当ですか!?』
『沙耶香と別れたのは事実です。』
『五十嵐さんとの関係は!?』
『美鈴とはいい友人関係を築いています。
偶然、俺と美鈴のマンションが一緒なため、
ただの誤解ですよ。』
貴也はいつもの営業スマイルだ。
『ではなぜ別れたのでしょう!?』
『原因はお話しできませんが
俺から別れを告げました。
俺に原因はありますが、浮気をしていたからとか
そういうものではありません。
巻き込んでしまった美鈴には申し訳ないです。』
『え、松野くんから別れを告げたのですか!?』
『はい、そうです。
俺の未熟さ故の結果です。
事務所にもたくさん迷惑をかけてしまいました。
とにかく美鈴は巻き込んでしまっただけで、
俺と沙耶香のことには全く関係がないので
そこだけはしっかり報道してくださいね。』
最後にまた少し微笑んで
貴也は車に乗った。