居場所をください。



「そういうことだから下がっていい。」


「はい、失礼します。」


永田さんは社長室から出ていった。


「あぁぁぁぁお腹すいた…。」


「そればっかだな!」


「長曽我部さんはお弁当食べたからいいでしょ!

私はもう10時間も食べてないんだからね!」


まったく!お腹すいたよ!


「美鈴、貴也のこと好きなのか?」


「社長、忘れて。」


「忘れられない!なんで貴也なんだ!」


「社長だって貴也の良さ知ってるでしょ。」


「今回のことで少し見損なった。」


「まぁ私も今回の事はよくわかんないけどさ。

長曽我部さんだけ詳しそうだけど。」


「俺は簡単には言わねーよ。

公表していいことだけ喋る。」


「まぁそういうことだから

社長も応援しててね。」


「えー。」


「えーって。子供ですか。」


全く。


「会社としては貴也と美鈴がくっついたら

利益が増えそうだけどな。」


「そうだな。美鈴にもトップ目指してもらうしな。

貴也を抜いてもらって。」


「それはハードルが高いね。」


「これからが楽しみだな。」


「それよりお腹すいたから早く帰ろ。」


「はいはい。

じゃあ社長、失礼します。」


「おやすみなさい。」


「あぁ、お疲れ。」


私と長曽我部さんも社長室を出た。



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