居場所をください。
「おかえり。」
……………え?
「え!なんで貴也が…?」
なんで?なんで?え?
「長曽我部さんがマンション前に
マスコミ張ってるっていうから
泊めてくれるんだと。
美鈴も?」
「え、うん。
でもいつきたの?
長曽我部さん私と一緒だったのに…。」
「鍵渡されてた。
美鈴、昼生放送出てたろ?
俺も同じ局にいたんだよ。」
「あ、そうなんだ…。
私今日貴也と絶対二人で会うなって言われてたのに。」
「ここならいいんじゃね?
絶対ばれねーだろ。
長曽我部さんちだし、別々に来たし。」
「……………そうだね。」
「で、長曽我部さんは?」
「私の着替えを取りに行った~。
お互い鍵持ってるから本当自由でしょ。
今日の朝も長曽我部さんに起こされたし。
起きたら目の前に長曽我部さんだよ。」
「まぁ兄弟だしな。」
「じゃなきゃ絶対追い出してる。」