居場所をください。



「ねぇ、なんで別れたの?」


「あー…俺好きなやついるって言ったじゃん。

それ沙耶香じゃなくて、

まー結局そいつが忘れられなくて。」


「へー、そういうことかぁ。」


「ごめんな。巻き込んだ。」


「貴也が巻き込んだわけじゃないじゃん。

気にしないでよ。」


「まさかあんなことするなんてなー。」


「それくらい、悔しかったんだよ。

貴也の事が好きだから。」


「ま、どうでもいいけど。」


「つめた。」


「まーでも俺も反省したし。

長曽我部さんに怒られたし。」


「そうなの?」


「もう中途半端なことはできねーわ。」


「告白するの?好きな子に。」


「まだしない。長曽我部さんにすぐ乗り換えるな

って言われてるしな。」


「そっか、大変だね。人気者も。」


「ってかさー、俺にはCDないわけ?」


「え?ほしいの?」


「ないならいいけど。」


「長曽我部さんに聞いてみる。」


「おう。」


あ、笑った。

なんだか久しぶりだね。



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