居場所をください。
貴也side
「美鈴、先に風呂入ってこい。」
「はーい。」
長曽我部さんに言われ、美鈴は風呂に行った。
「……長曽我部さん、ありがとうございます。」
「なにが?」
「おかげで美鈴と話せました。」
「あぁ、そっちか。
別にいいよ。そんなつもりで呼んだ訳じゃねーし。
でも美鈴がまた元気になったから
俺としては貴也にも感謝だけどな。」
「俺ですか?」
「美鈴、この世界で楽しく話せるの
俺と貴也と隼也しかいねーしな。
永田には裏切られたから
今日は1日少し暗かったしな。
久々にお前と遠慮なく話せて楽しかったんだろ。」
「……………俺もう早くコクりたいです。」
「はは、だめだな。」
だよなー…。
長曽我部さん仕事の事になると
すげー厳しいし。
「俺が勝手に動いたらどうします?」
「美鈴を遠ざける。」
「うわー、それはさすがに無理ですね。」
「うそうそ。さすがにそんなことはしない。
美鈴のモチベーションが下がるからな。
俺は美鈴のことを一番に考えて行動する。
つっても貴也はうちのトップだし
結局貴也のことも考えなきゃだけどな~。」
「なんかじゃっかん嫌そうですね。」
「はは、俺は美鈴の兄貴だからな。」
ふーん…。
美鈴をとられるのがいや、ってとこか。
「そのわりに隼也とキスさせましたよね。」
「ま、仕事だしな。
美鈴が隼也のこと好きじゃないの
わかってたしな。」
ふーん…。