居場所をください。
それから美鈴が風呂から出てきて
交代で俺が風呂に入った。
……………風呂にテレビまであるし…。
ほんといいとこ住んでるよなー。
まぁ社長の息子だし当たり前か。
いいよな。俺もいつかこんなとこ住みたいわー。
ま、今のマンションでも不便ないけどさ。
会社から近いし行き止まりのとこだし
セキュリティもしっかりしてるし広いし
そのわりに高くないし…美鈴もいるし。
美鈴が出てったら考えよ。
美鈴のことを考えていたら
なんだか美鈴に会いたくなって
俺はさっさと風呂から出た。
「早いな。」
急ぎましたんで。
「俺は風呂はさっさと済ませる派なんで。」
嘘だけど。俺も風呂にテレビとかほしい。
「ふーん。じゃあ俺とは反対だな。」
「長曽我部さんお風呂すっごい長いもんね。
私初めてここに来たとき長すぎて心配になったもん。」
「はは、そうだな。
ずっとテレビ見てるな。
じゃ、俺も風呂いってくるわ。」
そういう長曽我部さんの手には
ペットボトルの水…。
長湯する気満々だな。