居場所をください。
そしてスタジオー
「よ、美鈴。
調子どうだよ。」
つくなり長曽我部さんが話しかけてきた。
「うん、まあまあ。
水木先生にはなにも言われなかったし。」
「へー、じゃあ期待してるわ。」
それからプロデューサーさんなどもきて
私はヘッドホンをつけてスタンバイ。
「じゃあ流すね~。」
その声が聞こえてすぐ音楽が流れ始め、
私は歌い始める。
貴也を想って書いた失恋の歌だけど
今ではたぶん両思いなんだろうけど
貴也の気持ちがよくわからなくて
本当に私がいいのかわからなくて
自分で書いた詞に泣きそうだった。