居場所をください。
「はい、オッケーです!」
……………え、オッケー?
え?もう?
まだ一回しか歌ってないよ?え?
私は本当にいいのかわからず
その場に立ち尽くしてしまった。
「美鈴?」
「……………本当にいいの?」
「早く出てこい。」
長曽我部さんに言われて私はみんなのもとへ向かった。
そこでは今録ったばかりの私の歌を聴き、
確認していた。
……………本当にもういいの?
まだ11時だよ?
午後までかかると思ってたよ?
「うん、いいね。
すっごい気持ちこもってるし、声も通ってる。」
「低い音もきれいに出てる。」
うわー、今日は随分絶賛ですね。
私浮かれちゃうよ。
「美鈴、顔にやけてるけど。」
「え!嘘!」
長曽我部さんに言われて
思わず顔を隠した。