居場所をください。
「それにしても貴也、すごい変わったね。」
「だろ?」
「知らない人かと思った。」
貴也の髪型が変わっていたのだ。
それはそれは……ヤンキーというより
軽くギャル男化している。
「でも顔が可愛いからあんま怖くはないね。」
「嬉しくねーよ。」
「髪伸びてるし。」
「エクステ?とかいうやつ。」
「あぁ、エクステ…。
すごーい。こんなに変わるんだね…。」
茶髪で全体的に金メッシュ…。
「3ヶ月間はずっとこれだな。」
「新鮮でいいかもね。
もう撮影始まったの?」
「今日から。
いきなり早朝で今日4時入りだった。
で、美鈴がここに来る少し前に帰って来たって感じ。」
「へぇ…。朝も早いけど終わりも早いね。」
「今日はな。
つか腹へった。」
「あぁ、なんか作るよ。」
「……………食いに行かね?」
「え。でも撮られたら怒られるし。」
「俺この髪型まだマスコミの前に出してないし
撮影でも誰とも写真とらなかったし
これならばれねーって。」
「……………でもねぇ…。」
「美鈴は長曽我部さんの許可がねーとだめか。」
う…。だってねぇ…。