居場所をください。
私が悩んでいると貴也はどこかに電話を掛けていた。
「お疲れさまです。貴也です。
今平気ですか?
……………あ、はい。
で、相談なんですけど
俺美鈴と飯行ってもいいですか?
……………………わかりました。
はい。失礼します。」
「長曽我部さんに聞いたの?」
「まーな。今ならいいってさ。」
「え!うそ、ほんと?」
「俺が髪型変えたばっかだから
ばれないだろうって。
でも美鈴にはちゃんと変装させろって。」
「あー、はい…。」
まさか許可が出るとは…。
あんなにだめっていってたのに…。
「美鈴へのごほうびとか言ってたけど。」
「あー、レコーディングうまくいったからかな。」
「へー、よかったな。
どこ行く?」
「んー、なにがいいかなー。」
「たまにはファミレスとか行きたい。」
「え!絶対だめでしょ!」
「普段行けねーしいいじゃん。」
「えー…。」
「決定~。」
え!しかも今春休みで絶対混んでるじゃん。
学生多いよ、絶対。