居場所をください。



「お前ら昨日出掛けたろ?

まぁ俺も社長も許可してたんだけどさ。


たぶんそのときは気づかれてなかったのかもだけど

貴也が新しい髪型を昨日公開したからか

お前らが二人で出掛けてたって噂がネットで広まってて

マスコミが動き出すほどではないんだけどな。」


「……………またか…。

最近そういうのばっかりだね…。」


「ほんとだよ。

短期間でここまで噂される方が珍しい。


ということで一応確認にな。

お前らは友達だよな?」


「うん、友達。」


「付き合ってないですよ。」


「そ。ならいいわ。

もしなにか聞かれても事務所としては

仲の良い友達で通すから。」


「うん。それでいいでしょ。

本当に端から見ても普通の友達に見えたと思うけど。」


手とか繋いでたわけでもないし。


「了解。

……………貴也、ちょっといいか?」


「はい。」


長曽我部さんが貴也を呼び

私以外の3人がリビングから消えた。


……………私だけ仲間はずれですか。

いいですよ。



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