居場所をください。
「あ、貴也。お疲れさま。」
俺らが近づくと美鈴は俺に笑いかけた。
「あぁ。
なんでいんの?」
「さぁ?」
「貴也もうすぐ撮影終わりだろ。
で、次の収録の局と時間が
美鈴ちゃんとかぶってるから
一緒につれていこうかと思って連れてきた。」
佐藤さんが答えた。
「ふーん、そういうこと。」
で、その近距離はなに。
「美鈴ちゃん!俺、藤田愛翔!
よろしくね。」
「え?あ、うん。
よろしくね。」
愛翔が急に話しかけて
美鈴は戸惑いながら答えた。
「俺美鈴ちゃんのファンなんだ~!」
「そうなんだ。
ありがと。」
美鈴は愛翔にも笑いかけた。
「……………美鈴、ちょっといい?」
「え?」
俺は美鈴の腕を引っ張り
現場を離れた。